上戸彩のくちびるが愛しすぎて

ガキ羨まし過ぎ


監督・片岡K、主演・上戸彩「インストール」をやっとこ見てきた。
多分この手の映画は原作を読んでから見ると違った感想になるんだろうけど
今回は敢えて前情報無しで見に行ったのは、純粋に片岡Kの作り出す映像世界
が見てみたかったから。
あらすじは大体作品の雰囲気とパッと見の設定と我等が文学賞萌え作家の
綿矢りさが17歳の時の作品、ということなんで予想の範囲ないであった。


でもやっぱり片岡的手法な感じというかテイストが展開されていったのは
テレビ大好きっ子の俺なんかからしたら気持ち良かったんだけど
映画とするとやはりカメラワークが固定された部分が多かったり
構図がテレビ向けだったりコンパクトにまとまっている感は否めない。
BGMの挿入方やタイミングの取り方なんかが顕著にその辺から見て取れる。
でも多分みんなこの映画見に行くのに映画的な事は何も要求しないとは思うから
問題無いけど。部屋の中や個室での進行が多いのもカメラワークの物足りなさに
続いてるとは思う。題材的にもあまり外のシーンが少ないからね。
逆に改めて氏は映画監督というより映像作家に近い感覚なのでは、と思った
のもまた然り。この手の手法を徹底すればそういう部分が氏の映像的手法
として個性化されていくから頭のお堅い評論家評は無視して欲しいよ。


映画としての作り方は約一時間半の中に絶妙なバランスでつめ込んだな、て
のが第一の感想。物語の勃興部分は突然ではあるがしっかり無理なく語られ
中間部の主人公・朝子の心の静動は青春期の誰しもが経験する様々な感情が
折り込まれていて見ていて面白いし、性への目覚めを確信するシーンでの
上戸彩の行動と映像の見せ方はかなり見ていて面白い。
純粋な性への関心からオーガズムへの移行も重要なファクターなだけによかった。
上戸彩に少女のエロスを見てしまったのはおぢさんとキミだけのヒミツだ。
あと全体を通してやはり文学賞を取った作品とは言え、17歳の小娘が書いた作品が
原作なだけに、最後まで「少女マンガ臭」が取れなかったのも事実。
でも俺は少女マンガがキライではないので最後まで楽しんで見れました。
この点に拒否反応がなく上戸彩にも拒否反応がなく綿矢りさに対して
「文学ヲタがちょっとカワイイ格好してみんながリサリサ萌え〜って言ってる
から人気出て映画化になったんでしょ!フン」的なやっかみが別になければ
見に行っても十分楽しめるのではないでしょうか。